HCIC Forumが開催されました。

今年もHCIC Forumが開催されました。現地の様子をレポートします。

 
こんにちは、ハワイ州キャプティブ保険マネジャーの三澤です。
11月21日から24日までの4日間で、恒例のHCIC Forumが開催されました。
今回は、こんな内容のお話をしていきます。

 

  1. 年に一度のお祭り

  2. 今年のセミナートピック

  3. Forumはイベントが盛りだくさん

  4. 日本語のセミナーをForumで

 

年に一度のお祭り

 

今年も11月21日~24日までの4日間にかけて、Hawaii Captive Insurance Counsel (HCIC)主催のForumが、カウアイ島のGrand Hyatt Hotel & Resortで開催されました。
HCIC Forumは、ハワイ州のサービスプロバイダー、保険局、キャプティブオーナーが一同に集まる一大イベントです。
某コンサルタントの方は、「HCIC Forumは、お祭りっぽくて楽しい」と仰っていました。
私も毎年楽しみにしているイベントです。

HCIC Forumは、毎年ハワイ州4島の持ち回りで開催されています。
今年はカウアイ島のGrand Hyatt Hotel & Resortで開催されました。
カウアイ島のポイプという小さな町にある豪華ホテルです。

カウアイ島は雨が多いと聞いていたのですが、4日とも晴天にも恵まれました。
セミナーはもちろん室内ですが、海を見渡すロビーを通るたびに頬が緩みます。

米国のキャプティブオーナーの多くは、HCIC Forumに合わせてハワイを訪れる方が多いです。
HCIC Forum⇨年次総会⇨ゴルフ、というのがお決まりのコースです。

HCIC Forumは、4日間にかけてセミナーなどの教育機会を提供するイベントですが、それ以外にも色々と催し物があります。
これは後で詳しくお話しします。

 

今年のセミナートピック

 

さてForumの本来の目的は、キャプティブ保険に関するセミナーです。
今回のトピックと内容を見ていきましょう。

101 – Utilizing a Captive as a Risk Financing Tool
HCIC Forum最初のセッションは、毎年「キャプティブ入門」です。ちなみに101というのは、米国の大学の授業で学生が最初に受ける授業につけられるコース番号です。キャプティブ保険の導入を検討している企業や、設立して間もない企業のために、そもそもキャプティブとは何かというところから始まります。

Captives Contributing to Innovation in Their Organizations
このセッションは、キャプティブマネジャーとキャプティブオーナーによるパネルディスカッションでした。キャプティブ保険の導入が社内のイノベーションに与えた影響について、キャプティブオーナーが自社の事例を交えて解説しました。

Investment Committee Best Practices
日本企業のキャプティブ保険会社はあまり投資に力をいれていないことが多いですが、保険会社であるキャプティブにとって投資活動は重要な業務です。米国の大手企業のキャプティブ保険会社では、投資委員会を設置して、キャプティブの投資活動を管理しています。このセッションでは、投資コンサルタントとキャティブオーナーが、投資判断で陥りやすい間違いについて心理学を交えて解説しました。

Actuarial Analytics: A Hands-on Approach for Captives
保険会社であるキャプティブ保険会社にとって、引当金の計算は重要です。ほとんどのキャプティブでは引当金の計算を専門のアクチュアリーに依頼しますが、キャプティブオーナーとしてアクチュアリーの計算過程をある程度理解しておく必要があります。このセッションでは、アクチュアリーによる引当金計算の読み解き方を、実際の計算書を使って解説しました。

Social Media – It’s Pervasive, Impactful and Not Going Away
日本でもフェイスブック、ツイッター、インスタグラムなどのソーシャルメディアが普及しましたが、企業のリスクマネジャーにとっては頭痛の種です。誰かが企業についてツイッターでつぶやいた内容や、社員が投稿したビデオなどが、企業の評判や株価に影響することが増えたからです。企業のリスクマネジャーが、こういったリスクもキャプティブを運営するうえで考慮する必要がでてきました。このセッションでは、キャプティブオーナーでもあるグーグルのリスクマネジャーが、ソーシャルメディアの影響とリスク管理の要点を解説しました。

Regulatory, Legal and Political Landscape of Captives
保険会社として規制を受けるキャティブ保険会社にとって、法律や政治の世界の変化は非常に重要な意味を持ちます。このセッションでは、ハワイ州のキャプティブ保険業界の現状と、直近の重要な判例などを解説しました。

Update of Federal and State Tax Issues
キャプティブ保険会社は節税ツールではありませんが、税務は重要なトピックです。このセッションでは、キャプティブ保険を専門に扱っている会計士の講師が、現在進行している税務裁判の経過と最新の判例を解説しました。

Dangerous Curve Ahead: What the Yield Curve is (and is not) Telling Us
キャプティブ保険会社の投資ではキャッシュフローが安定していて価格変動が小さい投資が好まれるため、公社債などの確定利付証券が投資資産の大部分を占めます。このセッションでは、キャプティブオーナーとその投資顧問が金利変動について解説しました。

The AM Best Rating Process – Case Study from a Hawaii Captive
日本企業のキャプティブは、再保険の引受のみである場合が多いのであまり馴染みがないと思いますが、元受業務をするキャプティブ保険会社では信用格付けを取得することがあります。このセッションでは、保険格付け会社であるAM Bestが、格付けのプロセスと審査のポイントを解説しました。

Captive Finance for Human Capital
米国の企業にとって、労災リスクのコントロールは重要な課題です。キャプティブ保険が労災リスクのコントロールの最適解であるケースが多く、多くの米国企業がキャプティブを導入するきっかけになっています。このセッションでは、キャプティブオーナーと再保険ブローカーが、キャプティブを導入することで労災コストを削減した成功事例を紹介しました。

Growing Your Captive with Employee Paid Products
国民健康保険の無い米国では、主に企業が社員への福祉として健康保険のスポンサーとなっています。会社が社員の保険加入の手続きを行うのですが、この際に、社員が任意で購入する保険があります。特定の疾患による休業保険や弁護士費用保険などです。こういった社員の任意保険を、自社のキャプティブ保険会社で引受けるケースがあります。社員が任意で保険料を負担する保険なので、ある程度の規模の企業になると収益ビジネスになります。このセッションでは、こういった社員が購入する任意保険のキャプティブ活用について解説されました。

どれも日本ではなかなか聞くことのできない、内容の濃いセッションばかりでした。
 

Forumはイベントが盛りだくさん

 

HCIC Forumは、セミナーの他にイベントがたくさん用意されています。
いくつかご紹介します。

Meet & Greet Event – Meet the Regulators
ハワイ州の保険局長や保険局スタッフと話すことができる、カクテルレセプションです。日本では規制当局の方とお酒を飲む機会はあまりないのではないでしょうか?

Captive Owner Appreciation Dinner & Late Night Casino
2日目のメインイベントは、HCIC主催のディナーです。野外でハワイ音楽の生演奏、フラダンス、ハワイ料理を楽しみます。もちろんオープンバーですので、お酒も入ります。ハワイ州キャプティブ業界に貢献した人の表彰などが行われました。今年の食後のお楽しみは、カジノでした。ハワイ州はギャンブルが違法なので、お金のやり取りはありません。入り口でチップの入ったバケツを渡されて、ルーレットやブラックジャック等を楽しみました。お金がかかっていない上お酒も入っているので、皆さん最後の方はバケツごとオールイン、といった豪快な遊び方を楽しんでいました。

Keynote Speaker Luncheon
National Tropical Botanical Gardenからスピーカーを招待して、植物種の保全活動についてのプレゼンテーションを聞きながら、ランチを楽しみました。

Bank Receptions
3日目の夜は、First Hawaiian Bank(FHB)とBank of Hawaii(BOH)が主催するカクテルレセプションがあります。二行が別々に同時開催するので、両方に招待されている人はハシゴして飲みます。今年は、FHBがデザート、BOHが寿司バイキングとカラオケを用意してくれていました。ハワイ州のキャプティブ保険業界の人間は基本的に仲が良いので、深夜まで飲んで語りました。

ゴルフ
HCICが、Poipu Bay Golf Clubでのゴルフを予約をしてくれます。セミナー終了後に、ゴルフを楽しみました。

 

日本語のセミナーをForumで

 
HCIC Forumは、ハワイ州キャプティブ業界の一大イベントですが、残念ながら日本からの参加者はあまり多くありません。
今年は、4名のみでした。
セッションが全て英語なので仕方はないと思いますが、少し寂しいですね。

ハワイ州の日系キャプティブは、全体の1/5にまで増えています。
去年からは東京で、キャプティブオーナーを招待してオーナーズサミットを開催するまでになりました。
HCIC Forumが日本語のセッションを設けることも、近い将来あるかもしれませんね。


 

キャプティブ保険に関するお問い合わせは、こちらのフォームをご利用ください。
 

    ご相談・お問い合わせは、こちらのお問い合わせフォームをご利用ください。