キャプティブ保険 3つの使い道

こんにちは、ハワイ州キャプティブ保険マネジャーの三澤です。

 

キャプティブ保険には色々な使い道があります。今回は忙しい経営者やアドバイザーの皆さんが押さえておくべき、代表的なキャプティブ保険の使い道を簡単にご紹介します。キャプティブ保険の使い道には、大きく分けてコスト削減、保険調達、収益獲得の3つがあります。

 

先ずコスト削減は、現在支払っている保険料の削減のことです。これは皆さんよくご存じだと思います。キャプティブ保険と言えばこれ、というくらい広く認知されています。毎年保険料を支払っているのに事故がほとんど起きていない場合、支払い保険料の一部を保険子会社に支払うことで保険料が削減されます。もちろん事故が起きたら保険子会社が損害を被るわけですから、リスクの質と量ををきちんと把握して管理することが必要になります。

 

次に、キャプティブ保険会社を特殊な保険の調達に使うという使い道があります。これはあまり知られていませんが、実は重要なキャプティブ保険会社の役割です。国内の保険会社が引受けを拒否したり必要な限度額を確保できない場合、キャプティブ保険会社が直接海外から保険を調達することができます。国内の保険会社を保険のデパート(小売店)に例えるなら、卸問屋にあたるのが再保険会社です。再保険会社は様々な保険商品を卸値で提供していますが、保険会社以外とは取引をしてくれません。キャプティブ保険会社は保険会社ですので、国内の親会社のために再保険会社から卸値で保険を仕入れることが可能になります。国内で入手困難な地震保険の調達などは、代表的な例です。

 

最後に、まだあまり認知されていませんがキャプティブ保険会社を使って収益を上げるという使い道があります。アラカイではこれを収益型キャプティブと呼んでいます。キャプティブ保険会社は保険会社ですので、本業のビジネスに関わる保険業へ進出することが可能になります。具体的な例を挙げれば、小売業にとっての延長保証や、不動産業にとっての家財保険などが対象になります。通常は保険会社に丸投げされている保険プログラムを、グループ内の保険子会社に担当させることで収益を社内に還流させることが可能になります。またプログラムのデータを蓄積することで本業へのフィードバックを行ったり、顧客サービスの付加価値を上げる効果も期待できます。

 

キャプティブと言えば保険料の節約だと思われている方が本当に多いです。特殊保険の調達や収益型キャプティブの活用は、もっと日本企業に活用していただきたいキャプティブ活用法です。一度ご相談ください。